九州唯一、中央競馬の西端に位置する小倉競馬場では、通常毎年1月~2月、7月~9月の計24日間(2011年は中京競馬場の改修工事実施により1月~3月、7月~9月、12月の計36日間)でレースが開催されます。重賞は小倉大賞典、小倉記念、北九州記念、小倉2歳ステークス、小倉サマージャンプの5レースがあり、いずれもGⅢの格付けとなっています。
小倉競馬場のコースの特徴は小回りであること。高低差も少なく比較的フラットコースであることから、逃げ、先行の馬が有利といわれます。直線がたった293メートルしかないため差し、追い込みの馬にとっては難儀なコースですが、夏競馬で馬場が荒れてくると後方からでも届くことが多いようです。
GⅡ以上のレースが開催されないにもかかわらず、小倉競馬はファンの間では何かと注目を集めています。新馬戦の行われる夏季は主要競馬場での開催がないため、新馬戦好きの競馬ファンが全国から集まり賑わいます。また2歳オープン特別でひまわり賞という、九州産馬限定の個性的なレースもあります。2011年2月には、JRA史上最高、3連単1950万7010円の払戻金が記録され世間を沸かせました。九州産馬を多く抱える「テイエム」「カシノ」「コウエイ」といった冠名が頻繁に見られるのも、小倉競馬の風物詩ともいえる姿です。
1月2月の開催は中山競馬場や京都競馬場の裏での開催となるため主力騎手の参戦は少ないのですが、夏競馬は関西の有力騎手が小倉に集まります。主要競馬場での1勝も小倉での1勝も騎手にとっては同じ1勝ですから、リーディング争いをしている騎手には特に注目が必要です。
JRAの2010年を締めくくるアンコールステークスが開催されたのは、この小倉競馬場です。これは中京競馬場の代替開催があったためですが、2011年も同様に12月に代替開催があります。有馬記念当日の小倉最終レースは、全国の競馬ファンの夢を乗せるレースになることでしょう。
日本ダービー
小倉競馬場のコース形態は小回り、そして平坦ということが常識になっています。
しかし厳密に言えば「まっ平ら」なわけではありません。
スタンド正面の直線は平坦ですが、1コーナーからは上り坂となり、2コーナー付近の頂上を目指していきます。
そこから4コーナーまでは緩やかな下り坂。
向こう上面からスピードに乗ったまま平坦な直線に入り、そのままゴールとなるので、スピードの出やすいコースといえます。
特に2コーナー付近にスタート地点のある芝1200mはスピード決着となりやすく、海外GⅠを制したアグネスワールドが記録した1分6秒5というタイムは日本レコードとして現在も破られずに残っています。
こうした特徴に加えて小回りコースであることで、先行馬が有利になる傾向があります。
人気薄でも先行馬には警戒が必要ですが、先行馬ばかり買っていればいいというわけではありません。
馬場が荒れているときは外からの差しも決まりやすくなります。
JRA発表の馬場状態を確認するとともに、その日のレース傾向から内と外のどちらが伸びてきているかということを押さえておくことが馬券攻略の近道といえます。
また小倉競馬場は、騎手の得意不得意がよく表れることも特徴の一つです。
福永祐一騎手は北橋厩舎、瀬戸口厩舎(両厩舎とも現在は解散)の主戦騎手でしたが、どちらも小倉を夏競馬の主戦場としていたため、小倉のことを知り尽くした騎手の一人と言ってもよいでしょう。
2010年は小倉で21勝をあげ、小倉リーディングに輝いています。
福永騎手に続く2位となったのは地元出身の浜中俊騎手で16勝。
3位は14勝をあげた和田竜二騎手。
テイエムオペラオーの主戦騎手として知られていますが、そのテイエムの馬主である竹園氏は九州出身。
地元の馬主とのつながりが大きなアドバンテージといえます。
小倉競馬は通常、夏と新春の年2回の開催があります。
夏開催は関西の有力騎手が集まるため、比較的に人気どおりの決着になります。
しかし新春は京都競馬の裏開催となります。
有力騎手は京都にとどまるため、小倉の騎手は層が薄くなります。
馬の層も夏に比べて薄くなります。
そのため馬券が荒れやすくなるのです。
2011年に1900万円馬券が飛び出したのも新春の小倉競馬でした。
穴党ファンにとっては魅力的な小倉競馬場。
その特徴はぜひ覚えておきたいところです。